腱鞘炎

親指を開くときに使う長母指外転筋という筋肉が主な原因となります。この筋肉は小さな筋肉で、紐のようにして親指に付きます。この紐がズレないように腱鞘（けんしょう）というサヤに包まれています。親指を動かすたびにこのサヤの中で摩擦を起こし炎症を起こすことで内圧が上がり、痛みを出すのです。

特に手首を曲げて更に親指を開くような動作や作業の方に多く見られます。

出産後の女性に多いのは抱っこや授乳時に赤ちゃんの頭を支える姿勢が手首を曲げて親指を開く状態が長く続く事とホルモンバランスの乱れも関係しているといわれています。

腱鞘炎かな？と思ったら自分で出来る検査をしてみましょう。

①症状のある方の手を前方へ出します。

②親指を中に握りこみます。

③小指側に曲げます。

炎症が強い時は、鋭い痛みが出ますので、いきなりやらずにゆっくりと行てみてください。

これで陽性の場合、腱鞘炎が疑われますので早めに治療を開始してください。何もせずに自然に良くなることはめったにありません。

多くの病院ではレントゲン検査を行い、痛み止めとシップ・サポーターを処方され、安静を指示されて終了となるでしょう。でも出産後のママさん達は授乳中では痛み止めも飲めないし、育児で安静にする事なんてなかなか出来ないのが現状だと思います・・・

病院では他に症状が強い場合は注射をしたり、最終手段は手術をする事もあります。

病院以外で多くの整骨院ではマッサージをして電気をして終了。テーピングや症状が強い場合は固定をする事もあります。

だいたいは上記のような内容になる事が多いようです。

当院でも筋肉をほぐす事はしますが、原因も分からずにやみくもにマッサージをして電気をするという事はありません。

患部を安静に保てれば回復も早くなりますが、実際問題腱鞘炎になる方は殆どの方が仕事や家事など安静にすることが出来ずに、なかなか良くならず悩んでいる方が多いように感じます。

患部以外にも原因があり、手首だけでなく肘・肩・首といったように上にある関節にも原因が多々あるのです。

自覚症状では一番痛い患部ばかりに意識がいきますが、検査をしていくと他の関節にも負担がかかっている事が多くあります。